ついに退職してしまいました【3月】


二月の終わり・・・

ひとり京都にやってきました。
駅の近くのホテルに泊まり

朝からスマホ片手に散策開始。


退職宣言をしてからは

ルーティンワークと

引継ぎ資料作成のみ。
今までの忙しさからすれば

少し物足りない気もしたが
夜中に目が覚める事も

呼吸の仕方が

分らなくなる事も無くなり
それと引き換えに

ひどい頭痛に悩まされる事が

多くなった。



残った有給は沢山あるので

気分転換に平日の小旅行。
朝から雪がひらひら降り始めた。
たったひとりで

何してるんだろうと思うものの。
スマホで探した

頭痛封じのお寺へ行ってみる。
山道をトボトボ

誰ひとり歩いてない。



四半世紀も務めた会社。 

送別会は辞退した。
退職の本当の理由は誰も知らないし

変な憶測も飛んでいる。
誰にも触れないでいてほしい。
ひとりで少し

悲劇のヒロインごっこ。
このまま女ひとり

大原にでも行ってみるか(-_-;)



この年齢で

仕事辞めてしまってどうする⁈
わかりきった思いが頭をグルグル
あの場所にしがみついていても

遅かれ早かれ人として

壊れてしまうような気がした。


客観的に見て

ブラック企業でもない。
やらなきゃならない仕事は多いが

それに見合う報酬も出ていた。
協力してくれる仲間もいた。
それなのに何故私は

付いて行けなかったんだろう。
鼻の奥がつーーんとして

泣きそうになる。
この歳になって

自分の未熟さを思い知る。
京都まで来て何やってんだか。
頭痛封じのお寺に行ったのに

頭が痛い。


ネットを見れば

40代以上の無職に

仕事は無しの言葉が躍る。
見ると叫びたくなるから見ない。
雪降る山道で

考えはまとまらない。



                
三月に入り引継ぎも終わって

ただいま有給消化中。

日差しには

なんとなーく春も感じられる。


京都に続き

神頼みなのかどうなのか

再び ひとりで 

伊勢と出雲に行ってみた。
ひとは不安になると

占いやらパワースポットに

行きたくなる気持ちが理解できる。
まあ家にいても

狭いワンルームなので

やる事もない。


情緒が安定してきたので

メンタルヘルスの本を読む。
まだ私はその手前で

踏みとどまっていると

自分では思っている。
自分ではだけど。



退職後の手続きは

ネットですべて調べ済み。
保険は任意継続へ

失業保険は3か月猶予後に

5か月間もらえる。


3月の最終日
会社のスマホとPCと

保険証を持って出社する。
私の席はまだ空いていて

机の上には

持てないほどのお花とプレゼント。

逃げ出すのにすごく申し訳ない。
なんで我慢できなかったのか。
あと10年ちょい頑張れば

老後も安泰なのに。


きっと私は

見栄っ張りすぎたんだ。
弱みは死んでも見せられない。
病気でひとり苦しんでも

誰かに来てほしいとは

全く思わない。
大丈夫? 

おかゆでも作ろうかは

私には苦痛でしかなくて
ひとりのたうち回って苦しみたい。
でも本当はどうなんだろう。



頭が痛い。すごーく痛い。 

薬を飲んでも効かない。
その日の夜

久しぶりに呼吸ができなくて

のたうち回った。
次の日プレゼントを

すべてゴミ袋へ入れて

燃えるゴミに出した。